獨庵放言録

群れず流されず時代を見つめ続ける老人の、骨太で繊細な風変わりブログ!!!

「NHKから国民を守る党」の暴走

 政治とは何か、法制度とは何かが問われている。言わずと知れた「NHKから国民を守る党」である。あまりにもバカバカしくて論じるに値しないと思うが、平和呆けした我が国の現状を象徴しているという意味で、敢えて糾弾すべき価値を見出せる。

 自由が保障されている民主国家で、個人が何を目論見、何をしようと、法に背かない限りは原則自由だ。例え法に背いたとしても、それが発見されたり露呈しても必ずしも刑を受けるわけではない。そのことは広く政治の世界で日常化しており、権力を手にした人間に共通して見られる「常識的光景」になっている。

 ドロドロした薄汚い虚偽や虚飾を専売特許とする政治の世界でも、一応はそれぞれ国民や市民のために貢献する目的を掲げている。だが21世紀は始まったばかりなのに、早くも世紀末的現象が国政の場で起きている。それが「NHKから国民を守る党」である。党名そのものがジョークであったらしく、国会に議席を得てからはやること為すことが"支離滅裂"だ。

 そもそも国会に議席を得ること自体に大きな疑問を禁じ得ないが、面白半分で興味本位な一部国民が投票したことで晴れて国会議員が誕生した。政党として名乗り出た当初から付き纏う「訳が判らない」雲助政党だが、国会に議席を得た後も相変わらず"支離滅裂"を繰り返している。党首一人の個人政党が、いつの間にか少数の議員政党に化けた。

 徹頭徹尾法制度を悪用し、国家財政を我が物顔で欲しいままにしている。殆どの国民は凡そ政治性など欠片もないこの政党に、血税が使われることに納得していない。にも関わらず、この「訳が判らない」政党を国会から追放する手段に事欠いている。リコールするには膨大な労力と時間に費用を要し、現実の手段として合理的でない。

 如何なる経緯で誕生したにしても、一旦政党として認知されれば国会議員としての身分が保障され、数多くの特権が与えられる。普通の国民がどんなに努力しても手にすることが出来ない特典が用意されているのだ。何ゆえこの「NHKから国民を守る党」に、それだけの特権と特典が与えられねばならないのか殆どの国民は首を傾げている。

 それでも現実に「NHKから国民を守る党」は存在する。国会の芥議員を掻き集めて堂々と存在しているのである。果たして何人の国民がこの事実を容認するだろうか。売名のために何ら関係がない選挙に次々出馬して、党名と議員名を売り込むのだという。こんな「軽挙妄動」を指を咥えて容認せざるを得ない国民が、何ゆえ主権者と言えるだろうか。

 国民を嘗めてバカにしているとしか思えない「NHKから国民を守る党」を、このまま放置するのが民主主義だとするなら、民主主義も随分値を下げて暴落したものだと感心せざるを得ない。既存政党は毎度お馴染みの茶番劇を演じている暇があったら、その前に国会内に巣喰う"ゴキブリ政党"を排除すべきだ。そのために尽くす人智こそ、誠の人智であることを考慮せねばならない。

 悪ふざけにも程がある!!! それが多くの国民の率直な思いだ。