獨庵放言録

群れず流されず時代を見つめ続ける老人の、骨太で繊細な風変わりブログ!!!

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

広い空の下に

世の中に妙なことや白々しい嘘が蔓延している。「国民の命と暮らしを守る」とする政府が、その言葉とは裏腹に「Go Toキャンペーン」を中止しない。危機的状況に追い込まれている観光業や飲食店などに配慮する余り、肝心の国民の命が"野ざらし"状態だ。経済を…

枯葉の風情

冬が目の前に迫り晩秋風景竹縄である。街中に「年賀状発売中」や「クリスマスケーキ予約受付中」などの幟が目立ち、この時期にしては温かい師走の風に吹かれて揺れている。早くもすっかり葉を落とした街路樹が多いが、黄色い銀杏は日当たりの善し悪しで色合…

人生の長短

人間の一生が長いか短いかは軽々に口に出来ない。人それぞれと言えば聞こえが良く耳障りが良いが、誰も自分のことなのに決められない。昨今の高齢化社会ではみんなが当事者で、"部外者面"できる人をまず見掛けない。実際の年齢と無関係にまだまだ生きるであ…

来る日と去る日

"光陰矢の如し"とは使い古された表現だが、老い先が秒読み段階に入りつつある高齢者には身に沁みる言葉の一つだ。何もせずとも今日一日が終わり、同様に何もせずとも明日はやって来る。毎度お馴染みの同じ事の繰り返しのようであり、その実同じ日は決してな…

嘘と軽薄と芸能人

この時代を象徴するキーワードは何だろうと考えたら、真っ先に脳裏に思い浮かんだのがタイトルの「嘘と軽薄と芸能人」だった。世に流布するニュース情報から、この三つを除外したら何が残るだろうか。特にテレビやネットが伝えている情報は、悪いが一昔前に…

小田純平を聴いている

外出が困難な病人高齢者は情報が乏しい。長く親しんだ旧来の生活パターンを替えるのが億劫で、知らぬ間に"時代遅れ"に陥っている場合が多いようだ。それだけ世の中との接点が限定されて、知り得た狭い視野で物事を見て判断している。最近そのことを再認識さ…

「Go Toキャンペーン」の命運

我が国政府が鳴り物入りでスタートさせた「Go Toキャンペーン」が早くも頓挫の雲行きだ。「Go Toイースト」共々暗礁に乗り上げた様相になった。そもそも誰が考え、誰が思っても可笑しげな制度を、大層の税金を投入して実施したのだから行き詰まらない方に無…

黄葉錦の季節

世に言う秋の風物詩は「紅葉」である。しかし、自宅の目の前の天然の森は紅くはならない。全体に黄色が主体で茶色系に色づく。しっかりと緑のまま踏ん張る木々もあって、ごく一部の紅色がアクセントになって、文字通り天然の「錦の絨毯」になる。ゆえに我が…

新型コロナウイルスの長い一日

タイトルを「新型コロナウイルスの長い一日」としたが、言うまでもなく一日は24時間と決まっている。実際に長い一日や短い一日が存在するわけではない。けれども人間生活は奇妙なもので、途轍もなく長いと感じる一日もあれば、何故か極端に短いと感じる一日…

大河ドラマの時代認識

現在放送中のNHK大河ドラマ「麒麟が来る」が佳境だ。人気度や視聴率には興味がないが、何とはなしに見ていて小首を傾げざるを得ない場面に時折出喰わす。描かれている時代が戦国時代だとしても、身分制度が厳格な中世に名もなき一般庶民が時の将軍や天皇と事…

コロナウイルス感染拡大第3波

連日報道される新型コロナウイルス感染拡大が、愈々第3波の様相を帯びてきた。政府は保守政権の面目躍如で業界寄りの姿勢を変えないが、戦時中の"大本営発表"の如く政府が面舵を切った暁には大抵手遅れになっている。政治を信用するも信用しないも個人の自由…

好き嫌い人生

人間生きていれば色々な好き嫌いが生じる。人それぞれなので各人各様だと思うが、理屈をつけても善悪や正邪と好き嫌いは一致しないようだ。味と言っても何も食物に限った話ではない。人間同士の場合もあろうし、生き方や職業についての場合もある。暮らしそ…

快晴の温暖日

世に"11月小春"という言葉はあるが、どう見てもとても11月とは思えない快晴の温暖日だ。地球が間違えたとしか思えないが、直接尋ねるわけにはいかないのが悩ましい。不都合などあろう筈がなく、健康でありさえすれば陽気に誘われて銀杏並木でも歩きたい衝動…

便利で不都合な社会

現代は須く超便利に出来ている。戦争を知る高齢者世代には凡そ考えられなかった現象が次々現実化されて、多少オーバーに言えば「夢の如き時代」が出現している。街の随所に食料品を売る店が溢れかえるほどある。自ら調理しなくても世界中のご馳走を口にする…

「旨い」と「甘い」

味がするのは食べ物とは限らない。私たちが日頃何気なく親しんでいる日本語も、実に様々な"妙味"に満ちている。同意語の数の多さと変化の多彩さは、永い年月日本人が創意・工夫を施してきたピカピカの「文化遺産」だ。けれどもそのことに気づいているのは残念…

歌は世に連れ、世は歌に連れ

季節の深まりと共に高層住宅のベランダから眺める景色も彩りを増している。好天に誘われて戸外を散歩したいと思うが、進行する肺癌が容易にそれを許してくれない。妙な咳が出始めて日中も酸素吸入の助けが欠かせなくなった。嫌が応にも余命を自覚させられる…

時代から消える「丁寧」

コロナ禍が一段と深刻さを増す現在は、物事万事から「丁寧」という言葉が消えつつあるようだ。何事も新型コロナ・ウイルス感染拡大防止のためという大義名分の前に、緊急時に用いられるスピードと効率が優先されて、本来あるべき「丁寧」に目をつぶっている観…

アンバランス社会

現在の世の中は居心地が良いようで、必ずしも居心地が良いとは言えない妙な世の中である。連日アメリカ大統領選挙の続報がテレビで伝えられているが、世界の最先進国とは思えない光景が目に映る。身近な我が国の政治状況を見ても、世界の先進国に列挙される…

軽い時代

20世紀後半から世界は「軽い時代」に突入したようだ。資本主義の断末魔「市場経済」によって、曲がりなりにも「豊かさ」を手にした人々は、その渦中で生じた「格差社会」や「社会の分断」をも手近なものとして受け取った。何故か"豊かさを実感できない"まま…

ものの順序と学術会議

世の中のことは須く順序がある。目に見える、見えないに関わらず、それで世の中の秩序が形成されていると言って過言ではない。でも現実にはそう思えないことが沢山ある。国会で話題が集中している「日本学術会議」のメンバー問題がそうだろう。凡そ学術と関…

鰯雲

秋の日は一日ごとに様々な変化を見せてくれる。何気ない日常の中にも色々なドラマがあることを教えてくれる。移動することなくその場所に在り続ける樹木も、秋という季節を迎えて日々装いを変えていく。昨日と今日が確実に違うのだと気づかせてくれる。同じ…

米大統領選の民主主義

アメリカ大統領選挙が投票日から5日になろうとしているが混沌としている。大勢は見えた観があるが、一方の候補者である現職大統領が"悪足掻き"して類例がない醜態を世界に披露している。現職大統領のテレビ会見を、アメリカの主要テレビ局は相次いで途中で打…

テレビの道理

近頃は「道理」という言葉を耳にしなくなった。混迷を深める現代社会では、訳知り顔で「道理」を説くと笑われることさえ珍しくない。事程左様に訳が分からない世の中になった。殊更誰がどうしたという訳ではないのだが、いつの間にか「何が何して何とやら」…

小さい秋

季節は確実に進んで朝晩の冷え込みが一段と身に応える。一日と言わず野山の風情が変わっているようだ。外出が困難な病人高齢者は高層住宅のベランダから眺める景色が全てで、少し足を伸ばすことが可能であれば色々な秋景色に出会えるのに残念である。丘の上…

豊かな「貧しさ」米大統領選

妙で変な時代はそこかしこで"妙で変な"現象を生んでいるようだ。その最たるものが言わずと知れたアメリカ大統領選挙で、世界の盟主を自認して来た超大国の威信とプライドは今やどこを探しても見当たらない。まるで巨大利権を目の前にして相争う小さな田舎町…

金子由香利を聴いている

外出できない病人高齢者は日がな音楽を聴いている。とは言え難聴で片耳が万全ではなく、眼も片方がぐにゃぐにゃに見える。それでも執拗に音楽から離れない生活をしている。他人は正気の沙汰ではないというかも知れない。満足に聞こえない耳で終日ピアノ・ソナ…

「嘘つき」と「ホラ吹き」のドックレース

愈々アメリカ大統領選前日となった。別段期待感があるわけでもなく、何かしらの楽しみがあるわけでもない。敢えて言えば「世界の盟主」を自認する超大国で、太平洋戦争で敗戦国と占領国に分かれたにも関わらず、戦後70年余を経ても相変わらず"主従関係"が解…

政治と政治家の矜恃

二度の住民投票で否決されて「大阪都構想」が再度挫折した。松井一郎代表&大阪市長が政界引退を表明して、もう一人の当事者であった橋下徹元大阪市長&大阪府知事と同様の顛末で幕が引かれそうである。大阪市民ではない部外者がとやかく言うことではないが、…