獨庵放言録

群れず流されず時代を見つめ続ける老人の、骨太で繊細な風変わりブログ!!!

日本文化論

再び日本語について

日本人の一人として、母国語の「日本語」に拘らなければならないのを恥じ入らねばならない。この世に誕生した時から身近にあって、誰に教えられるともなく身につけてきた日本語が怪しくなっている。日常生活の場面だけでなく、人間としての存在感が問われる…

時代から消える「丁寧」

コロナ禍が一段と深刻さを増す現在は、物事万事から「丁寧」という言葉が消えつつあるようだ。何事も新型コロナ・ウイルス感染拡大防止のためという大義名分の前に、緊急時に用いられるスピードと効率が優先されて、本来あるべき「丁寧」に目をつぶっている観…

軽い時代

20世紀後半から世界は「軽い時代」に突入したようだ。資本主義の断末魔「市場経済」によって、曲がりなりにも「豊かさ」を手にした人々は、その渦中で生じた「格差社会」や「社会の分断」をも手近なものとして受け取った。何故か"豊かさを実感できない"まま…

政治と政治家の矜恃

二度の住民投票で否決されて「大阪都構想」が再度挫折した。松井一郎代表&大阪市長が政界引退を表明して、もう一人の当事者であった橋下徹元大阪市長&大阪府知事と同様の顛末で幕が引かれそうである。大阪市民ではない部外者がとやかく言うことではないが、…

不思議な国の不思議な言葉

昨日「おかしな時代のおかしなGo-To制度」を書いた。その流れで恐縮だが、ついでに本日は「不思議な国の不思議な言葉」に触れたい。世の中には実に奇妙で面白いことが"てんこ盛り"だ。「事実は小説よりも奇なり」とは誠に当を得ている。 いつの間にか変化す…

歌手菅原洋一 普通のこと・普通でないこと

世の中には日々様々雑多な事柄が望んでも、望まなくても、遠慮会釈なく訪れる。予期せぬ幸運に恵まれることもあれば、予期せぬ不幸に見舞われて途方に暮れることもある。いずれもが当人の意思とは関わりがないので厄介である。出来得ることなら避けて通りた…

ブログ一周年

老人の気まぐれで始めたブログだが、当初利用していたヤフーブログが閉鎖されることになって現在の「はてなブログ」へ移行した。取り立てて特別の理由は何もなく、漫然と痴呆化するのだけは絶対避けたいとの願いが最大の理由である。脳の活性化に多少なりと…

市町村大合併と地名

高齢者ゆえの特有現象か否かは定かでないが、テレビや新聞のニュースを見ても土地勘が得られない。報じられている地名がどこか分からないのである。司馬遼太郎が「坂の上の雲」に書いた誠に小さな国なのに、自分が生まれた土地や現在住んでいる市区町村の隣…

拘りと自由

世界は現在自由な社会と、不自由な社会に二分されている。不自由社会の頂点に君臨しているのは言わずと知れた北朝鮮と中国の共産主義国家だ。幸い私たちが暮らすこの国は、他の先進国と同列の自由主義陣営に属している。自由が原則として保証されている。善…

人間の艶と輝き

人間としてこの世に生を受け生きていても、誰しもが艶を帯びて輝いているわけではない。だからそれらの「艶と輝き」を兼ね備えた御仁にお目に掛かると、物珍しさだけではない「徳」のようなものを頂いた気分になる。終日どころか次の日も、そしてその次の日…

ああ懐かしの自民党

我が国の政界に自民党が登場して久しくなった。世に「55年体制」と知られた時代がすっかり遠くなった。今やその言葉を目や耳にする事さえなくなったが、自民党という呼称が広く定着して、「自由民主党」という正式名称が半ば忘れられかけている趣だ。お笑い…

気づきの美学(2)

世の中は色々なことがあって色々な人が生きているから楽しいのだが、自分のことばかりではなく他人事でも身近で起きることには無関心でいられない。特に他人事はどうでも良いのだが、思わず笑いたくなったり腹立たしい思いをすることが度々ある。ことの大小…

辞書の愉しみ

世の中には色々な趣味をお持ちの御仁が居られるが、私の趣味の一つが辞書である。辞書とはとんとご縁がないという方も少なくないと思うが、私の場合は社会人デビューが国立大学の附属図書館司書だったので、否応なく膨大な書物の谷間での生活を余儀なくされ…

阿吽の呼吸

広く世に知られた言葉であり、表現に「阿吽の呼吸」というのがある。言わずと知れた仏教用語で、我が国の文化に古代中国が如何に深く関わっているかを示す一例でもある。仏教者の端くれとしては単なる言葉の一つとして素通りは出来ないので、一応正確な語意…

日本語と日本人

世には種々雑多な人種が生息する。細長い島国の我が国も江戸時代までの鎖国とは異なり、現代は在来種族のみならず海外からの輸入種族も増えて賑々しくなった。肌の色も一様ではなく、黄色に加えて白あり黒ありで、飛び交う言語も様々である。不思議な時代と…

当たり前と当然

世の中には納得できることばかりではない、むしろどうしても合点がいかぬものや納得できないものが数多くある。それでも世の中とは善くしたもので、殆どの人がその合点がいかぬものや納得できないことを、訳知り顔で受け入れ生きている。本来はとても不思議…

短文化社会の現状

先頃パソコンがダウンしてWindows 10の再インストールが出来なくなった。マイクロソフトへ問い合わせようとサポートへ連絡した。電話での問い合わせの方が早いのは承知していたが、難聴の高齢者は電話が使えない。やむなくメールで丁寧に状況を説明して問い…

文化遺産の価値

最近とみに「文化って何だろう」と考えることが多くなった。「世界文化遺産」がブームを呼んで、大勢の人達が押しかける様子をテレビで拝見する度に、首を傾げたくなるのである。高齢者特有の"老婆心"がないではないが、昨今は「文化」と言う名の"商品"があ…

ものを書く習慣

誠に日本語は難しい。日常会話で話している時は別段感じないが、いざ文章を書く段になると様相が一変する。アルファベット26文字で足りる英語圏の人たちが羨ましく思えてくる。日本語は仮名文字に混じって膨大な数の漢字がある。元々が中国からの渡来品なの…