獨庵放言録

群れず流されず時代を見つめ続ける老人の、骨太で繊細な風変わりブログ!!!

コロナ・ウイルスと中国の脅威

 何やら得体が知れぬコロナ・ウイルスとやらが大流行だ。源泉はまたもやお隣の独善大国中国のようである。今や世界の安全保障上でも脅威をまき散らし続けるこの大国は、恐怖の代名詞とされる「共産主義」を掲げて悪びれる様子がない。制度が全く異なるこの国に、自由主義陣営の各国が利益を求めて雪崩れ込んでいる。

 そもそも世界の最貧国にランクされる中国を、今日の経済大国にしたのは日本とアメリカである。自国と大きく異なる安い人件費を求めて、質や内容を問わずに我先にと工場を移転した。自国の労働者が路頭に迷おうが何だろうが、コストの削減こそ効率経営だと言わんばかりの奔流を巻き起こして中国へ進出した。

 「安かろう・悪かろう」の粗悪品を生産しまくって、世界へ輸出して膨大な利益を得た。大量生産の経営学が持て囃されて、大工場に大量の中国人労働者を雇い入れた結果が現在の「世界第二位の経済大国」を形作ったのである。想像を超える莫大な資金を手にした「中国共産党」幹部は、貧しさに苛まれた過去の歴史を取り戻すべく一目散に「軍事大国」路線へ舵を切った。

 「カネこそパワーの源泉であり、数こそパワーである」という、どこかの国の民主主義に似た理屈を持ち出して不気味に蠢き始めた。自由陣営の盟主を自認する超大国アメリカを相手に一歩も引かず、世界覇権を視野に着々と世界にその地歩を築きつつある。事あるごとに「人民」を掲げるが、共産党幹部にとって「人民」は戦車で轢き潰す存在でしかない。そのことは往年の「天安門事件」で世界に実証済みである。

 学説や風説ではない現実を見せられても、惰眠から醒めやらぬ世界はその現実を理解できない。中国国内事情と涼しい顔をして黙認した。何事もなかったかの如く、相も変わらず「世界の工場」として利用し続けている。利益を提供し続けているのである。"自分で自分の首を絞める"という言葉が、紛れもなく事実として目の前に出現しても、それでもなお世界は共産主義国家中国の現実に気づいていない。

 "自国第一主義"を掲げる共和党のトランプ政権が誕生して、更にはアメリカと並ぶ自由主義陣営の巨頭イギリスがEUを離脱した。自由主義陣営は悉くガタついている。最早巨大中国を制するものは何もない。核を装備し、今や世界一の人員数を有する「人民解放軍」に加えて強力な制海装備も用意されている。寝惚けた日米連合軍は最早歯が立つまい。

 巨大中国が行動を開始すれば、地続きの北朝鮮が連動するのは既定の事実だ。それだけではない。中国の手厚い経済援助を受けている中南米やアフリカ諸国も、恩義に応えて動くだろう。闘わずして勝利を手にするのはどちら側か、"平和呆け"した自由諸国でないことだけは突出した事実であろう。

 憲法自衛隊を明記するとの安倍自民党の主張はすでに色褪せ始めている。憲法改正国民投票の時に、我が日本が独立国であり得るか否かは判らない。"歴史は繰り返す"との鉄則に沿えば、過去の歴史が逆転して我が国が「植民地」にならない保証はどこにもない。いくら理屈のための理屈を繰り返しても、机上の安全保障を誰が命を賭けて守るのか。

 コロナ・ウイルスが世界へ伝播して遅蒔きながら「生物兵器」に気づいても、"後の祭り"とほくそ笑む人達が海の向こうに居るのである。道徳も宗教も無力化し、半ば動物化した人種は留まることを知らない。超大国13億人の暴走特急は制御するテクノロジーがないまま、世界に走り出すだろう。コロナ・ウイルスの大流行は不気味な予告であることに、果たして世界の何人の人が気づくだろうか。