獨庵放言録

群れず流されず時代を見つめ続ける老人の、骨太で繊細な風変わりブログ!!!

#闘病記

小便顛末記

高齢者は身体機能全般が衰退しているので、日常生活の不便や不自由が一つや二つではない。三つや四つで済んでいる御仁はまだ恵まれている方で、私自身改めて数え上げるとその数の多さに驚愕する。よくもまあ生きているものだと感嘆せざるを得ない。不便や不…

生きている実相

人間年齢を重ねると色々な条件が増えるものだ。まずもって身体機能の衰退は否応なく現実になる。齢80ともなればその症状が多種・多彩に重なって、言うなれば"百花繚乱"の趣になる。悲観的・悲劇的に捉えれば文字通り"死にたくなるほど深刻"なのだが、そんなこ…

呑気な年末の呑気な緊急入院

年末の緊急入院が初めてではない"前科者"だが、今度もまた久しぶりにその再来となった。お世辞にも喜ばしいと言えることではないが、新型コロナウイルス感染拡大が第3波に突入した渦中での緊急入院は異例ずくめである。医者が緊急入院と判断した重症患者でも…

重病人の体調不良

このタイトルを不思議に思われた方が少なくないだろう。そもそも重病人に"体調不良"があり得るのかという疑問が湧くだろう。かく申す私自身そんなものがあるかと思っていた。ところがいざ自分がその重病人になってみると、そのあり得ないことが実際にあるこ…

コロナ時代の自宅療養

留まることを知らないコロナウイルスの猛威が、生活のそこかしこに現れているのは周知の事実だが、思いがけない場面にまで影響して驚いている。コロナの感染拡大とは別に、肺癌再発の重症患者は自粛要請されようとされまいと外出が出来ない。若し感染したら…

老人日記(12)

人間の気分というのは結構いい加減なものだ。梅雨の長雨が延々続くと嫌になり、天気予報が外れて予想外に晴れたりすると途端に何やら得した気分になる。普段は真面目腐った顔をして何の彼のと理屈を述べている御仁とて、所詮は大同小異であろう。人間色々な…

長生きの年貢

人間業も最終局面の第4コーナー辺りに差し掛かってくると色々面倒なことが持ち上がる。他人事ならいざ知らず自分のことゆえ尚更厄介だ。況してや重病を抱えていれば、知らぬ顔の半兵衛を決め込むわけにはいかない。否応なしに対応せざるを得なくなる。人間と…

老人日記(11)前立腺肥大

高齢者の日常は色々な種類の病気との付き合いに始まり、それに終わる観が強い。長年付き合っている"古女房"同様の持病の他に、時に妖しげな生々しさを伴う新種の病気の訪問を受ける。現実の女性であったならと考えると少なからぬ期待感も持てるが、実際の病…

容態悪化

持病の再発肺癌が急変した。2,3日前に少し距離がある店で重量品の買い物をして、老妻が使っている買い物キャリーを借用してバスを乗り継いだ。自分の年齢や体調を考慮すれば少なからず無謀であったと反省したが、"後の祭り"で翌日早速異変が起きた。 普段か…

救い救われる命

UR賃貸住宅の我が家の玄関に、黒光りがするアルミ製の弥勒菩薩の尊顔が掛かっている。有名な中宮寺の半跏思惟像の尊顔レプリカである。随分長いこと我が家に滞在されているので、かなり古びて所々に塗色の欠け落ちや傷が目立つようになった。古美術品として…

何もしないという選択

検査が続いて2日連続の大学病院通院になった。コロナ・ウイルスによる「外出自粛」で、街中も電車やバスも人影が少ない。そればかりかいつもは患者がごった返す大学病院外来も、勝手が違ったように比較的空いている。妙な伝染病が大流行すると、従来からある…

膵臓癌闘病記

タイトルは「膵臓癌闘病記」としたが、私は末期の肺癌患者でもある。現在は誰しもが目を疑うほどに元気だが、2年前のこの季節には他人に言われる前に自分自身で死を覚悟していた。肺癌・膵臓癌共に現在も2ヶ月毎に術後検診を受けている。大学病院へ行くたびに…