獨庵放言録

群れず流されず時代を見つめ続ける老人の、骨太で繊細な風変わりブログ!!!

去りゆく夏

一つの季節が終わると次の季節が始まる。同じ巡り合いでも春から夏への移行は格別の感慨がないのに、夏の終わりと秋の始まりは何故か様々な感傷が湧く。道端に落ちている蝉の亡骸は物悲しさなしには見れないし、昨日、一昨日までの深い緑が少しずつ黄色味を…

台風という非常災害

台風の季節になった。現在10号が沖縄と九州に来襲中で、異例の早期記者会見を開いた気象庁によると、「経験したことがない規模の猛威」だそうである。私たち人間が自分たちで招いた自然災害とは言え、人智を遙かに超えて襲い来る猛威には為す術がない。未曾…

蝉と鈴虫

季節の変わり目は何某かの感傷を誘う。特に存在感が抜群の夏の終わりは格別だ。8月最後の日になって、明日から9月が始まるのだと思うと途端に何やら一抹の寂しさが湧き出るから不思議である。暑い暑いと言って、迷惑顔をしていたのは誰だったけと問いたくな…

夏の終わりのハーモニー

どこかで目や耳にしたタイトルだと気づかれた人は、多分もう若くはない世代であろう。中高年世代には広く知られた懐かしい曲のタイトルだ。井上陽水が詞を書き玉置浩二が曲を書いた野外ライブ公演のための一曲である。二人の絶妙なハーモニーが際立つ名曲だ…

猛暑の峠

余り宛てにはならないが、気象庁の天気予報だとどうやら今週が猛暑のピークらしい。連日の猛暑はコロナウイルスの感染が再び増加に転じたというニュースと共に、お馴染みにはなったもののいい加減食傷気味である。出来得ることなら身近にならずに、親しまず…

麺の涼味

連日の猛暑はいい加減うんざりだが、せめてもの涼味を求めるには麺がいい。氷菓は一過性のため一瞬で消え去るが、お馴染みの夏の定番「冷やし中華」を始め盛り蕎麦などの日本蕎麦、伝統のそうめん等々は健在だ。5月頃から我が家の朝は麺類と決まっている。出…

終戦記念日

世の中にはどう思っても理解に苦しむことが少なくない。普通に考えればあり得ないことに多くの人たちが真剣に向き合っているから不思議である。事柄は大小様々だが、大を言えば連日テレビで報道されている香港の民主化運動もその一つだろう。誰がどう考えた…

昨日・今日・明日

昨日は暑かった、そして今日もまた暑い。多分明日も暑いだろう。毎日何気なく感じる率直な感想である。多くの人が同じ思いをしているだろう。それほどに今年の猛暑は凄さがある。夏は暑いのが当たり前だといわれて久しいが、春夏秋冬の季節の流れとは別の夏…

散歩の憧れ

何やら妙なタイトルになったが、昨年まで出来ていたことが今年は出来ない。その落差を実感しながら、ガラス戸越しの景色を愛でている。濃い緑の森に飛び交う蝶と戯れた、それだけの、たったそれだけのことが、今は遠い日の郷愁の如しである。人間に与えられ…

猛暑の後先

ここ数年恒例となった猛暑だが、今年の猛暑はコロナウイルス対策が加わったので一段と暑い。各地で開催される盛大な祭りが軒並み中止となり、夏の風物詩が大きく様変わりしている。「当たり前や普通」と呼ばれる諸々のものは、意識しなくてもすぐ傍にあるの…

お盆休みと帰省

急に現れたコロナウイルスの感染拡大で夏模様が様変わりしている。日々記録を更新し続ける感染者数に、万事に呑気なこの国の制度も外食や行楽を奨励するキャンペーンをスローダウンせざるを得なくなったようだ。それでも政府が振る旗に乗っかって行楽に出掛…

コロナ時代の自宅療養

留まることを知らないコロナウイルスの猛威が、生活のそこかしこに現れているのは周知の事実だが、思いがけない場面にまで影響して驚いている。コロナの感染拡大とは別に、肺癌再発の重症患者は自粛要請されようとされまいと外出が出来ない。若し感染したら…

夏本番

長かった梅雨が明けて、改めて日差しの強さを感じる夏本番になった。街中は急に30℃を超える暑さで大変であるようだ。肺癌再発の"息切れ"で外出が困難な高齢重症患者は、山の上の団地の高層住宅8Fベランダから、夏景色になった眼下のビルや街並みを眺めて過ご…

白昼夢の「中華大帝国」

折角の4連休が台無し状態だ。折からの豪雨で各地で災害が相次ぐし、一旦非常事態宣言が解除されたコロナウイルス感染拡大は収束の兆しどころか第2波到来の様相だ。それでも政府は万全の予防策を講じて、大いに飲食や旅行に出掛けましょうとキャンペーンを展…

雨雑感

相変わらず雨が降り続く。空が少し明るみを帯びて、降り止んだかと思うとまた降り出す。7月になって晴れた日の記憶がない。来る日も来る日も外連味タップリに雨また雨である。最近は未曾有の記録破りが大流行で、コロナウイルスの感染者数が世界中の記録を塗…

豊かさと便利さの代償

現代社会は「豊かで便利」であることが当たり前になった。その一方で必ずしもその恩恵に浴さない人々がかなりの数に上る。それでもこの時代に"貧乏"が話題に上ることは稀で、陳腐な政治の場での質問を除けば"親しみやすいテーマ"ではなくなった。この時代を…

都知事選後記

誰しもが予想した通りの小池百合子都知事の再選である。選挙戦ばかりでなく、選挙という民主主義の大原則そのものが本当に必要であるのか否かさえ、怪しく見える東京都知事選挙であった。毎度お馴染みで新鮮味に欠けるテーマだが、選挙そのものより民主主義…

コロナウイルス騒動記

長く連日コロナウイルスに関する報道に接していながら、よもやそれが我が身に降りかかるとは努々想像もしていなかった。定期的に通院しているいつもの大学病院で、例によって入口で検温を受けたら37.6℃あった。肺癌の再発が確認されてからは毎朝体温と体重を…

雨が降る

窓の外は雨である。丘の上の高層住宅から見える遠くの景色はグレーに霞んでいる。小さな戸建て住宅も、15階前後のビル群も、その間を縫ってゆっくり走るモノレールも、そして点在する幾つもの森も、一様に等しく雨に煙っている。水無月(みなづき)六月は梅雨…

夏の嵐

初夏なのに何故か連日台風並みの強風が吹き荒れている。マンション8階の自宅のベランダへ出ると身体ごと吹き飛ばされそうである。外干ししてある洗濯物が今にも千切れそうな勢いで、激しく風に揺れている。突然早春に戻ったり、そうかと思うと突然真夏が訪れ…

夏が来たりて

この数日照りつける太陽の光が強まって夏の到来になった。本格的な梅雨が始まる前の"夏の予告編"とも言える自然現象で、例年この時期になると欠かさず几帳面に出現する。再発した肺癌を抱える高齢者は気軽に外出が出来ないので、マンション8階のベランダに出…