獨庵放言録

群れず流されず時代を見つめ続ける老人の、骨太で繊細な風変わりブログ!!!

生活雑感

便利で不都合な社会

現代は須く超便利に出来ている。戦争を知る高齢者世代には凡そ考えられなかった現象が次々現実化されて、多少オーバーに言えば「夢の如き時代」が出現している。街の随所に食料品を売る店が溢れかえるほどある。自ら調理しなくても世界中のご馳走を口にする…

「旨い」と「甘い」

味がするのは食べ物とは限らない。私たちが日頃何気なく親しんでいる日本語も、実に様々な"妙味"に満ちている。同意語の数の多さと変化の多彩さは、永い年月日本人が創意・工夫を施してきたピカピカの「文化遺産」だ。けれどもそのことに気づいているのは残念…

時代から消える「丁寧」

コロナ禍が一段と深刻さを増す現在は、物事万事から「丁寧」という言葉が消えつつあるようだ。何事も新型コロナ・ウイルス感染拡大防止のためという大義名分の前に、緊急時に用いられるスピードと効率が優先されて、本来あるべき「丁寧」に目をつぶっている観…

アンバランス社会

現在の世の中は居心地が良いようで、必ずしも居心地が良いとは言えない妙な世の中である。連日アメリカ大統領選挙の続報がテレビで伝えられているが、世界の最先進国とは思えない光景が目に映る。身近な我が国の政治状況を見ても、世界の先進国に列挙される…

軽い時代

20世紀後半から世界は「軽い時代」に突入したようだ。資本主義の断末魔「市場経済」によって、曲がりなりにも「豊かさ」を手にした人々は、その渦中で生じた「格差社会」や「社会の分断」をも手近なものとして受け取った。何故か"豊かさを実感できない"まま…

ものの順序と学術会議

世の中のことは須く順序がある。目に見える、見えないに関わらず、それで世の中の秩序が形成されていると言って過言ではない。でも現実にはそう思えないことが沢山ある。国会で話題が集中している「日本学術会議」のメンバー問題がそうだろう。凡そ学術と関…

金子由香利を聴いている

外出できない病人高齢者は日がな音楽を聴いている。とは言え難聴で片耳が万全ではなく、眼も片方がぐにゃぐにゃに見える。それでも執拗に音楽から離れない生活をしている。他人は正気の沙汰ではないというかも知れない。満足に聞こえない耳で終日ピアノ・ソナ…

政治と政治家の矜恃

二度の住民投票で否決されて「大阪都構想」が再度挫折した。松井一郎代表&大阪市長が政界引退を表明して、もう一人の当事者であった橋下徹元大阪市長&大阪府知事と同様の顛末で幕が引かれそうである。大阪市民ではない部外者がとやかく言うことではないが、…

小春日和

朝から晴れて終日「小春日和」の一日だった。身動きが簡単ではない病人高齢者でも、こんな日は自宅を出て動ける範囲を歩きたい衝動を覚えた。久しぶりに、誠に久しぶりに、愛用の杖に支えられて自宅高層住宅を一周する遊歩道を歩いた。秋らしい澄んだ空気を…

終末と向き合う日々

重病高齢者には「明日」がない。春夏秋冬常に「今日」を生きている。今ある命を確かめながら、その命を撫でさすりながら愛しむ日々である。健康である皆さんには当たり前のことも、ギリギリ踏ん張って"今"を生きている身には何も可もが新鮮である。寝たり起…

不思議な国の不思議な言葉

昨日「おかしな時代のおかしなGo-To制度」を書いた。その流れで恐縮だが、ついでに本日は「不思議な国の不思議な言葉」に触れたい。世の中には実に奇妙で面白いことが"てんこ盛り"だ。「事実は小説よりも奇なり」とは誠に当を得ている。 いつの間にか変化す…

おかしな時代のおかしな「Go-To制度」

テレビの報じるニュースを横目に見て、外出が困難な病人高齢者は考えた。資本主義の市場経済が成熟した人間社会は、何やら頻繁に奇妙な現象が出現するようだ。例え理由はどうあれ、「不要不急の旅行」と「不要不急の外食」に膨大な税金が注ぎ込まれるらしい…

芸人&芸能人の国家

人間長生きすると様々な体験をすることになる。それが善いのか、悪いのかは別にして、思わず吹き出しそうになる珍現象はまだ良いが、どうにも腹に据えかねる類いのものも少なくない。当節は事の善し悪しよりも"成り行き次第"で物事が判断される時代のようで…

季節の足音

暑い暑いとぼやかれていた"夏娘"が足早に立ち去り、いつの間にか"秋美人"の季節になった。ところが近頃は"秋美人"のご機嫌が麗しくないようで、台風やら豪雨災害ばかりに目が向く歓迎されない現象ばかりだ。肝心の"美人さん"が出番を失いかけている印象だ。…

吾亦紅(われ-もこう)再び

バラ科の多年草。山野に自生し、高さ60~90センチメートル。晩夏、暗紅紫色の小花を球形の花序に密生。果実も同色。若葉は食用、根は止血・収斂しゅうれん剤。漢名、地楡。秋。源氏物語(匂宮)「物げなき―などは」 [広辞苑 第七版] 秋の季語になっているが地…

籠の鳥の哀歓

死期が間近い高齢者は外出がままならない。肺癌再発で息切れがひどく、加えて原因不明の高血圧でクラクラやグラグラが頻繁に起こる。立ち眩みというのは立っていたり、歩いていて起こるらしいが、私の場合は立ち居振る舞いに関わりなく座っている時も起こる…

人生の明暗あれこれ

"照る日曇る日"と言う表現がある。人間生活の悲喜こもごもを天気になぞらえて言うらしいが、それはそのまま人生にも適用されるようだ。喜びや悲しみと一口に言っても、人それぞれの生活や思いは違うので、明るいと感じるか、暗いと感じるかもそれぞれ異なる…

寿命あれこれ

重病人で死期が近い高齢者は自らのブログを書く意欲さえ失っているが、それでもこうしてまだ生きている間は何とか役目を果たそうと思い続けている。何やらエネルギーの枯渇現象が始まっているらしく、今まで特にどうということなしに書き続けてきた駄文の類…

ブログ疲れ

特別理由があるわけではないが、何となくブログを書くのに疲労感を覚えている。病人高齢者ゆえの体調の善し悪しが変動著しく、食欲を失うほどではないが執筆意欲を削がれている。暫く筆を休めざるを得ないかも知れないので、予めお知らせする。特にどうとい…

昼下がりの幸福感

やはり朝から晴れた日の午後は気持ちが良い。暑い夏の午後は余り歓迎されないが、日が短くなった長月の頃ともなると夜の仲秋の名月と共に、とても大切に思えるから不思議である。日差しの傾きが深くなって、我が家の三角形のベランダに陽溜まりが出来る。毎…

好都合と不都合

世の中は須く表と裏があるように、世の中の事象には好都合と不都合がついて回る。随分昔の話になるが、とある仏教宗派の頂点に立つ高僧が面白いことを言われた。「人は幸運に恵まれると運が良いと言い、不運に出会すと運が悪いと言うが、信仰心のあるなしで…

政治の風景

7年8ヶ月ぶりに衣替えした我が国の政界だが、与野党がほぼ同時に総裁選や代表戦をやるのは偶然とは言え非常に珍しい。その結果が代わり映えのする内容になったか否かはご承知の通りである。一見すると何も代わらない感じが濃厚だが、与党自民党に関しては数…

「外出自粛」の様変わり

前安倍政権が掲げた「Go Toキャンペーン」が好調のようだ。菅新政権になっても継続され、一段と規制が外されてタイミング良く折からの4連休が重なった。テレビのニュースで見る限りは、街の雑踏も行楽地の賑わいもコロナウイルス騒動が始まる前の様子と変わ…

高齢者の敬老の日

本日は「敬老の日」だそうな。齢80の高齢者の一人として、どこをどう無理しても「長生きしておめでとう」という言葉は出てこない。社会通念は時代と共に変わるべきで、現実が先行してとうの昔に長生きが目出度い時代は過去形になった。にも関わらず未だ国民…

政治家の資質

安倍長期政権が突然閉幕して、ほぼ同じ陣容の菅新政権が誕生した。ほぼ同じ顔ぶれなのに、菅新総理肝入りの政策や施策が早速動き出した。これまでの歴代政権でも見られた現象だが、何かしら違うと感じるのは高齢者の"早とちり"であろうか。改めて指摘するま…

秋彼岸4連休

前安倍政権が鳴り物入りで推し進めた「Go-Toキャンペーン」に東京が組み込まれて、目玉の経済支援策がスタートする運びになった。関係業界の期待する声とは裏腹に、早速東京都医師会長が反対意見をぶち上げた。賛否両論が激しく交錯する中で、コロナウイルス…

カラスの勝手

いつ頃だったか記憶が定かではないが、「カラスの勝手でしょう」という言葉が盛んに飛び交った時期があった。有名な童謡の一節を皮肉にもじったもので、流行語になって広く分布した。今更その古い言葉が脳裏を去来するほど、我が家の目の前の森に大量のカラ…

真実という名の嘘

世に情報と呼ばれているものは多数あるが、その中のどれが真実を伝えているかどうかとなると、果たして何人の人が明確に答えられるだろうか。全ての情報は他人が見たり聞いたりしたもので、その人の主観が少なからず混入しているし、所属するメディアによっ…

天下の悪法「政党助成金」

与党自民党の総裁選と野党立憲民主党の代表選が相前後して行われた。国民が望んで居ようが居まいが、未曾有のコロナ国難に直面しているこの時期に、ノー天気に国会議員の先生方は"選挙ごっこ"に興じた。この光景を見せつけられて喜んだのはマスコミだけで、…

歌手菅原洋一 普通のこと・普通でないこと

世の中には日々様々雑多な事柄が望んでも、望まなくても、遠慮会釈なく訪れる。予期せぬ幸運に恵まれることもあれば、予期せぬ不幸に見舞われて途方に暮れることもある。いずれもが当人の意思とは関わりがないので厄介である。出来得ることなら避けて通りた…