獨庵放言録

群れず流されず時代を見つめ続ける老人の、骨太で繊細な風変わりブログ!!!

2019-01-01から1年間の記事一覧

消えた風情

若い世代の皆さんには無縁かも知れないが、高齢者世代には何かしら心寂しい想いがある。移りゆく時代の常といえばそれまでだが、心象風景と現実の風景との落差に愕然とする。最近戸惑うことが多い市町村名も、平成の大合併とかで古い懐かしい町名が次々に消…

世の中の不思議

世の中には色々な不思議がてんこ盛り状態だ。辻褄が合わない話がゴロゴロしているのに、それでも安倍総理の長期政権は揺るがないし、国民は何事もないかのような顔をして毎日を過ごしている。ものの本に依ればこれが「平和」という状態らしい。物わかりが良…

天国と地獄

宗教の世界は摩訶不思議が実に多い。我が国の母体宗教である仏教を見ても、良くも悪くも「訳が分からぬ」世界や言葉が数多い。海外へ目を転じると殆どの宗教が「一神教」であるのに対して、我が国の仏教は「多神教」である。キリストやアッラーのように、神…

人の世のつれづれ

世の中が変わると人も変わる。変わって良いものがある反面、変わっては困るものと変わって欲しくないものがある。人それぞれに色々な思いがあるだろうが、時代は容赦なく無情に変わり続けている。 科学技術の進歩によって人間の暮らしは格段に良くなった。し…

雪便り雑感

木々が色づき始めた東京とは別に、北の大地には雪が降り始めたという。冷たい雪に寄せる思いは年代によってかなり違うだろう。その違いはそのまま生きてきた時代と道程の違いで、それぞれの感慨の深さと奥行きの違いになる。雪と縁が深い地域で暮らした人と…

去りゆく季節に

急速に秋が深まっている。細長い日本列島だから、北の地方からは雪の便りが聞かれ始めた。狭い東京地方も場所によっては銀杏が黄色く色づいている。桜や欅などの広葉樹種は、赤や茶色に変わった落ち葉が風に舞っている。他のシーズンとは趣が違う"枯葉"の季…

日本人と日本語

私たちは毎日使っている言葉に、どの程度の関心と注意を払っているだろうか。毎度のことだが国会が開会されると、決まって安倍総理をはじめとする閣僚の面々の答弁が耳に引っかかる。失礼だがこの人たちは本当に大学まで行ったのだろうかと、首を傾げざるを…

ブログ開設の思い

人間は種々様々な感情で揺れ動く。人種や老若男女を問わず、富める者も、貧しい者も等しく、喜怒哀楽に彩られて日々を生きている。生きていることが楽しいと感じる人がいる一方で、悩み苦し抜いて人生を放棄したいと考える人もいるだろう。 それら多くの人々…

祝賀御列パレードを終えて

11月10日日曜日の東京の空は、朝から雲一つない秋晴れだった。物事の見方や言い方は様々あるが、一国民の率直な気持ちからすれば「何がお目出度いのか」良く分からない華麗なパレードであった。毎度のことだが、皇室行事に早朝から行列を為して祝福する大勢…

小泉進次郎環境相のスター性

小泉進次郎環境相が良くも悪くも人気である。この人物は何故か不思議だが、衆議院議員に当選した時からこぞってマスコミが追い回している。芸能界の解散した「スマップ」や、現在の「嵐」以上に様々な場面に登場する。国会議員という地位に適任かどうかや、…

巨大中国の不気味

香港のデモ騒動がやむ気配がない。最早騒乱状態と言える日々を、薄笑いを浮かべて眺めている北京の習近平国家主席の胸中やいかにとの趣だ。台湾の総統選挙もそうであった。かつては"眠れる龍"と呼ばれたお隣の巨大国家が、今や「目覚めた巨龍」に変わった。…

秋の足音

今年は台風禍で秋の足音に気づく間がなかった。風情を感じる前に長期停電や水害が相次ぎ、何とも味気ない季節の到来となった。それでも慌てふためいているのは人間様だけで、自然は律儀に季節を変えてくれる。人それぞれに良くても悪くても、何気ない表情で…

渡辺貞夫ニューヨーク「ブルーノート」ライブ

久々に"サダオさん"に接した。と言ってもテレビを通してのことだが、まず驚いたのが御年86歳とは到底思えない、変わらぬ風貌だった。そして何より嬉しかったのが、"サダオさん"の"サダオさん"らしい音楽性だった。ライブの最後に演奏された「花は咲く」のス…

放任される高齢ドライバー

今や高齢者が運転する車の事故がない日がない。それでも黙認され放置されて、多くの認知症寸前の高齢ドライバーが堂々と公道を走っている。日常的に眼にするこの光景だけ見れば、この国は規律ある法治国家の先進国だとは到底思えない。誠に不可思議極まりな…

菊の季節

今年もまた菊の季節になった。今年は特に新天皇のご即位があり菊とご縁が深い年になった。正16弁の菊はご存じの如く天皇家の紋章で、皇室と関わりがある全てのものに付されて金色に輝く。その精ではあるまいがこの季節は11月3日の文化の日を中心に、色々様々…

逆転した右翼と左翼

古くから言われて来た右翼とか左翼という思想集団が分からなくなっている。保守とか革新とか言われていた時代が遠のき、大半の国民が思想そのものに興味や関心を失う時代になっている。右も左も関係ない、取り敢えずそこそこ豊かな暮らしが出来れば良いとす…

高齢社会の「振り込め詐欺」

昨今の世の中は少々のことで驚いていたら生きることが難しい時代の様相だ。随分前から再三報道され、語られてきたことが、一向に好転しない。このまま放置されて末はどうなるのだろうかと老婆心が掻き立てられる。 「振り込め詐欺」なる言葉が登場して長く経…

ハロウィンのバカ騒ぎ

戦争がない平和国家とはこのような現象を言うのであろうか。言葉を換えれば「平和呆けの象徴」とも言えることが実に色々様々ある。間近に迫った10月31日の「ハロウィン」騒動もその一つだろう。東京・渋谷は奇妙な格好の若者で溢れかえる。 善し悪しはともか…

「NHKから国民を守る党」の暴走

政治とは何か、法制度とは何かが問われている。言わずと知れた「NHKから国民を守る党」である。あまりにもバカバカしくて論じるに値しないと思うが、平和呆けした我が国の現状を象徴しているという意味で、敢えて糾弾すべき価値を見出せる。 自由が保障され…

人生の道程とスピード

降り続く雨はやがて止む。晴天の青空はいつかは曇る。どんよりとした鬱陶しい曇り空も、雨になることもあるが晴れることもある。どうなるのが幸せで、どう変わるのが不幸かは、人それぞれに違うだろう。だけど大空に向かって不満を言ったり、恨む人はまず居…

吹き渡る秋風

秋の風は冷たい。春の風は歓迎されても、冷たい秋の風には顔を背ける。首にマフラーを巻き、コートの襟を立てて人は足早に通り過ぎていく。足元に舞う枯葉に目を留める人は殆どいない。小春日和の暖かい日もあるが、何故か道を行く人々は足早だ。街角の風情…

雨の功罪

秋の長雨シーズン開幕である。春雨と違って秋の雨が好きだという人には、余りお目に掛からない。若い女性はその場の気まぐれで「雨が好きだ」と口走ったりするが、大人世代になると何故か雨が好きな人は激減する。その精か雨に関する記憶に残るのは、若い女…

ラグビーとサッカー

スポーツ報道が依然として過熱している。言わずと知れたラグビー人気だ。マイナースポーツからいきなり花形スポーツの仲間入りを果たした感じが強い。世の中はあるべき姿や評価が必ずしもキチンと伝わっていない面が多々ある。今回のラグビー騒動は改めてそ…

歌の後先

私は演歌と呼ばれる歌が性に合わないらしい。主にテレビで視聴する機会があるが、最近の若い演歌歌手は揃いも揃って、"ど派手"な衣装を身につけて笑顔を振りまている。これが実に"気持ち悪い"のである。もっと言えば生理的嫌悪感を催すのである。 決して歌そ…

小田和正を聴いた

NHK-BSを録画して「小田和正18~19ツアー」を視聴した。久しぶりに眼にし、耳にした小田和正は、やはり小田和正だった。オフコース時代から変わらぬ彼がそこに居た。年輪が加わって白く変わった眉毛と、染めた髪の対比が過ぎ去った年月を物語って、紛れもない…

ラグビー終わって夜は更ける

ラグビーのワールドカップが過熱した。お世辞にもメジャーとは言い難いスポーツだったラグビーが、ワールドカップが蓋を開けると日本代表が連戦連勝した。並み居る強豪国チームを次々撃破したのだから、世の中は何が起こるか分からないものである。 前回2015…

奇跡のハーモニー7年連続 日野市立七生緑小学校合唱団

何という素晴らしさであろうか。感動に胸が震えて言葉が出ない。自宅団地に隣接する小さな公立小学校が、NHK全国学校音楽コンクールで7年連続金賞受賞の快挙を成し遂げた。前人未踏の奇跡的記録である。若い後藤朋子指導教諭に最大限の祝辞と感謝を捧げたい…

ススキの季節

今年の天候は夏と秋の境目がない。本来なら徐々に寒さが加わって秋らしくなるのだが、今年は夏の翌日に突然秋になった。街を行き交う人々も様々で、半袖の人が居る一方で長袖で秋らしい風情の人も居る。何やら混沌とした服装は、時代と世相を反映しているよ…

明日は誰もが高齢者

昨日定期検診で大学病院へ行った。雨が降ったり止んだりの肌寒い日だったが、構内にあるバス停に降り立つとそこから既に混雑していた。見かける殆どの人たちは高齢者で、自分もその一人であることを棚に上げて「相変わらず年寄りが多い」などと、同行してい…

人の世のつれづれ

「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」と詠ったのは林芙美子で、「幾山川越え去りゆかば寂しさの果てなむ国ぞ今日も旅行く」と詠ったのは若山牧水だと記憶している。いずれも人の世に生きることの苦境を詠い上げている。事ほど左様に人生は苦渋に満ちて…