獨庵放言録

群れず流されず時代を見つめ続ける老人の、骨太で繊細な風変わりブログ!!!

エッセイ

好き嫌い人生

人間生きていれば色々な好き嫌いが生じる。人それぞれなので各人各様だと思うが、理屈をつけても善悪や正邪と好き嫌いは一致しないようだ。味と言っても何も食物に限った話ではない。人間同士の場合もあろうし、生き方や職業についての場合もある。暮らしそ…

快晴の温暖日

世に"11月小春"という言葉はあるが、どう見てもとても11月とは思えない快晴の温暖日だ。地球が間違えたとしか思えないが、直接尋ねるわけにはいかないのが悩ましい。不都合などあろう筈がなく、健康でありさえすれば陽気に誘われて銀杏並木でも歩きたい衝動…

便利で不都合な社会

現代は須く超便利に出来ている。戦争を知る高齢者世代には凡そ考えられなかった現象が次々現実化されて、多少オーバーに言えば「夢の如き時代」が出現している。街の随所に食料品を売る店が溢れかえるほどある。自ら調理しなくても世界中のご馳走を口にする…

「旨い」と「甘い」

味がするのは食べ物とは限らない。私たちが日頃何気なく親しんでいる日本語も、実に様々な"妙味"に満ちている。同意語の数の多さと変化の多彩さは、永い年月日本人が創意・工夫を施してきたピカピカの「文化遺産」だ。けれどもそのことに気づいているのは残念…

歌は世に連れ、世は歌に連れ

季節の深まりと共に高層住宅のベランダから眺める景色も彩りを増している。好天に誘われて戸外を散歩したいと思うが、進行する肺癌が容易にそれを許してくれない。妙な咳が出始めて日中も酸素吸入の助けが欠かせなくなった。嫌が応にも余命を自覚させられる…

時代から消える「丁寧」

コロナ禍が一段と深刻さを増す現在は、物事万事から「丁寧」という言葉が消えつつあるようだ。何事も新型コロナ・ウイルス感染拡大防止のためという大義名分の前に、緊急時に用いられるスピードと効率が優先されて、本来あるべき「丁寧」に目をつぶっている観…

アンバランス社会

現在の世の中は居心地が良いようで、必ずしも居心地が良いとは言えない妙な世の中である。連日アメリカ大統領選挙の続報がテレビで伝えられているが、世界の最先進国とは思えない光景が目に映る。身近な我が国の政治状況を見ても、世界の先進国に列挙される…

軽い時代

20世紀後半から世界は「軽い時代」に突入したようだ。資本主義の断末魔「市場経済」によって、曲がりなりにも「豊かさ」を手にした人々は、その渦中で生じた「格差社会」や「社会の分断」をも手近なものとして受け取った。何故か"豊かさを実感できない"まま…

ものの順序と学術会議

世の中のことは須く順序がある。目に見える、見えないに関わらず、それで世の中の秩序が形成されていると言って過言ではない。でも現実にはそう思えないことが沢山ある。国会で話題が集中している「日本学術会議」のメンバー問題がそうだろう。凡そ学術と関…

鰯雲

秋の日は一日ごとに様々な変化を見せてくれる。何気ない日常の中にも色々なドラマがあることを教えてくれる。移動することなくその場所に在り続ける樹木も、秋という季節を迎えて日々装いを変えていく。昨日と今日が確実に違うのだと気づかせてくれる。同じ…

米大統領選の民主主義

アメリカ大統領選挙が投票日から5日になろうとしているが混沌としている。大勢は見えた観があるが、一方の候補者である現職大統領が"悪足掻き"して類例がない醜態を世界に披露している。現職大統領のテレビ会見を、アメリカの主要テレビ局は相次いで途中で打…

テレビの道理

近頃は「道理」という言葉を耳にしなくなった。混迷を深める現代社会では、訳知り顔で「道理」を説くと笑われることさえ珍しくない。事程左様に訳が分からない世の中になった。殊更誰がどうしたという訳ではないのだが、いつの間にか「何が何して何とやら」…

小さい秋

季節は確実に進んで朝晩の冷え込みが一段と身に応える。一日と言わず野山の風情が変わっているようだ。外出が困難な病人高齢者は高層住宅のベランダから眺める景色が全てで、少し足を伸ばすことが可能であれば色々な秋景色に出会えるのに残念である。丘の上…

豊かな「貧しさ」米大統領選

妙で変な時代はそこかしこで"妙で変な"現象を生んでいるようだ。その最たるものが言わずと知れたアメリカ大統領選挙で、世界の盟主を自認して来た超大国の威信とプライドは今やどこを探しても見当たらない。まるで巨大利権を目の前にして相争う小さな田舎町…

金子由香利を聴いている

外出できない病人高齢者は日がな音楽を聴いている。とは言え難聴で片耳が万全ではなく、眼も片方がぐにゃぐにゃに見える。それでも執拗に音楽から離れない生活をしている。他人は正気の沙汰ではないというかも知れない。満足に聞こえない耳で終日ピアノ・ソナ…

「嘘つき」と「ホラ吹き」のドックレース

愈々アメリカ大統領選前日となった。別段期待感があるわけでもなく、何かしらの楽しみがあるわけでもない。敢えて言えば「世界の盟主」を自認する超大国で、太平洋戦争で敗戦国と占領国に分かれたにも関わらず、戦後70年余を経ても相変わらず"主従関係"が解…

政治と政治家の矜恃

二度の住民投票で否決されて「大阪都構想」が再度挫折した。松井一郎代表&大阪市長が政界引退を表明して、もう一人の当事者であった橋下徹元大阪市長&大阪府知事と同様の顛末で幕が引かれそうである。大阪市民ではない部外者がとやかく言うことではないが、…

菅政権意外な船出

世の中には意外というか不思議というか、そんな摩訶不思議が度々登場する。どうしてそうなったのか、何がどうなっているのか、よく分からないまま見切り発車をして、発車後に行き先や形態を整える例は数多ある。中には発車して進行中であるにも関わらず一向…

小春日和

朝から晴れて終日「小春日和」の一日だった。身動きが簡単ではない病人高齢者でも、こんな日は自宅を出て動ける範囲を歩きたい衝動を覚えた。久しぶりに、誠に久しぶりに、愛用の杖に支えられて自宅高層住宅を一周する遊歩道を歩いた。秋らしい澄んだ空気を…

終末と向き合う日々

重病高齢者には「明日」がない。春夏秋冬常に「今日」を生きている。今ある命を確かめながら、その命を撫でさすりながら愛しむ日々である。健康である皆さんには当たり前のことも、ギリギリ踏ん張って"今"を生きている身には何も可もが新鮮である。寝たり起…

不思議な国の不思議な言葉

昨日「おかしな時代のおかしなGo-To制度」を書いた。その流れで恐縮だが、ついでに本日は「不思議な国の不思議な言葉」に触れたい。世の中には実に奇妙で面白いことが"てんこ盛り"だ。「事実は小説よりも奇なり」とは誠に当を得ている。 いつの間にか変化す…

おかしな時代のおかしな「Go-To制度」

テレビの報じるニュースを横目に見て、外出が困難な病人高齢者は考えた。資本主義の市場経済が成熟した人間社会は、何やら頻繁に奇妙な現象が出現するようだ。例え理由はどうあれ、「不要不急の旅行」と「不要不急の外食」に膨大な税金が注ぎ込まれるらしい…

芸人&芸能人の国家

人間長生きすると様々な体験をすることになる。それが善いのか、悪いのかは別にして、思わず吹き出しそうになる珍現象はまだ良いが、どうにも腹に据えかねる類いのものも少なくない。当節は事の善し悪しよりも"成り行き次第"で物事が判断される時代のようで…

石破茂とドナルド・トランプ

暇な病人高齢者は世の中の出来事を超醒めた目で見ている。人間世界は実に色々なことが日々起こっている。どうでも良いことや、何ら関わりがないことを、さも自分事のように訳知り顔で報じているマスコミこそ"嘘臭い"が、それらをまともに受け入れて真顔で日…

季節の足音

暑い暑いとぼやかれていた"夏娘"が足早に立ち去り、いつの間にか"秋美人"の季節になった。ところが近頃は"秋美人"のご機嫌が麗しくないようで、台風やら豪雨災害ばかりに目が向く歓迎されない現象ばかりだ。肝心の"美人さん"が出番を失いかけている印象だ。…

吾亦紅(われ-もこう)再び

バラ科の多年草。山野に自生し、高さ60~90センチメートル。晩夏、暗紅紫色の小花を球形の花序に密生。果実も同色。若葉は食用、根は止血・収斂しゅうれん剤。漢名、地楡。秋。源氏物語(匂宮)「物げなき―などは」 [広辞苑 第七版] 秋の季語になっているが地…

籠の鳥の哀歓

死期が間近い高齢者は外出がままならない。肺癌再発で息切れがひどく、加えて原因不明の高血圧でクラクラやグラグラが頻繁に起こる。立ち眩みというのは立っていたり、歩いていて起こるらしいが、私の場合は立ち居振る舞いに関わりなく座っている時も起こる…

人生の明暗あれこれ

"照る日曇る日"と言う表現がある。人間生活の悲喜こもごもを天気になぞらえて言うらしいが、それはそのまま人生にも適用されるようだ。喜びや悲しみと一口に言っても、人それぞれの生活や思いは違うので、明るいと感じるか、暗いと感じるかもそれぞれ異なる…

寿命あれこれ

重病人で死期が近い高齢者は自らのブログを書く意欲さえ失っているが、それでもこうしてまだ生きている間は何とか役目を果たそうと思い続けている。何やらエネルギーの枯渇現象が始まっているらしく、今まで特にどうということなしに書き続けてきた駄文の類…

ブログ疲れ

特別理由があるわけではないが、何となくブログを書くのに疲労感を覚えている。病人高齢者ゆえの体調の善し悪しが変動著しく、食欲を失うほどではないが執筆意欲を削がれている。暫く筆を休めざるを得ないかも知れないので、予めお知らせする。特にどうとい…